経済学の話

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経済学の話

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2022/08/26 経済学の話

店が暇なのでブログを書くことにします。

 

はやくこのコロナの世の中に終わりがくればよいですな。

 

お店のことを書かないことで定評があるこのブログですので、今回の例にもれず駄話をしようかと思います。

 

 

「暇なときに何しているの?」

よく聞かれます。

 

洗い物をしたりしているわけですが、本当に暇な時だとそれすらもやる気がでないのです。

そういう時は本を読んでいます。

 

この店、暇つぶしの本探しに困ることはないので。

 

 

なので先月からちびちびと経済学の本を読み返しておりました。

 

『ヤバい経済学』という、僕が学生のころに流行った本です。

行動経済学といって、人間の行動選択の理由や、それによっておこる副産物を考えるものです。

 

その中に「ニューヨークの治安はなぜ良くなったのか」という章がありました。

 

1970-80年代だったかな。ニューヨークの治安は悪くなる一方で、特に若年層の犯罪が急増していました。

専門家は口々に「このままではニューヨークは破滅を迎える。道を歩くのも危険になり、ジャンキーどもが闊歩する暗黒の都市になってしまう」と警鐘を連打していたのです。

 

ところがどっこい、1990年代を迎えると治安は劇的に改善し若者も犯罪率まで下がってきたのです。

 

なぜか。専門家は様々な説、というか言い訳を並べ始めました。

 

・警察官の数が増えたからだ

・ドラックへの厳罰化だ

・教育水準が向上したからだ

 

などなど。

 

その中で出てきたのが当時のニューヨーク市長のジュリアーニ氏が提唱した「割れ窓理論」です。

 

窓が割れている、地下鉄に落書きされている、犬のウンコが放置されているなどの些細な犯罪に即座に対応すれば、殺人等の重大犯罪は減少するというものです。

 

 

なんでしたっけ、確かに1つの重大なミスの影には20くらいの中くらいのミスがあり、その下には100以上の小さなミスがあるなんて理論もあります。

 

 

すごくごもっともな主張ですが、『ヤバい経済学』の中の結論はまったく異なっていました。

 

それは「犯罪を行うはずだった若者が消えたから」と。

 

 

まったく関係がないような事柄に見えるがお互いに相関関係になっており、一方の変化が他方に大きな影響を及ぼすことをバタフライ効果なんていいますが、まさしくこれが起きていたと。

 

 

時を遡ること1970年代にアメリカのとある州で人工妊娠中絶を認める判決が下り、それは全土に広がりました。

 

本の中ではニューヨークの治安の向上はこの判決の副産物となっています。

 

 

つまり、人工妊娠中絶を望む母親は平均して

・金銭的に余裕がない

・教育水準が低い

・ドラッグ依存の可能性が高い

・望まない妊娠で子供に愛がない

ことが多いため、その環境で育つ子供もまた母親と同じ状況に陥る可能性が非常に高く、言い換えるならば犯罪者予備軍である。

 

 

つまり、中絶が合法になることで将来に犯罪に走るはずだった若者がそもそも生まれてこなかったと。

 

 

なるほど。

 

一理ある。

 

これを拡大解釈すると優生保護法になってしまうので、それはそれで大いなる問題を孕んでいる結論ですが、経済学者は目の前の事象の分析にしか興味がないのであしからず。

 

経済学って面白い。

 

 

 

時を現代に戻すと、少し前にアメリカで中絶を禁止する判決がでて大きな騒ぎになっていました。

 

恐らく経済学者は―少なくとも「ヤバい経済学」の著者は―この判決の結果が20年後のアメリカの治安にどう影響を及ぼすのかを楽しみにいていることでしょう。

 

 

 

―――――

日本はどうなんでしょうかね。

 

個人的には子供を育てられる状況にある人が子供を作ればいいと思います。

 

 

もうちょっとフランクに書くはずだったのですが、なんだか真面目な内容になってしまいましたな。

 

 

「本当にそうなの?」と思うことって重要ですよね。

 

 

 

ついでにもう一つ小話をば。

 

違う本(こっちは数学の本だったけど)には書いてありました。

 

「スーパーのレジに並んでいたら、隣のレジの方が早く進むことってありませんか?」

 

どうやらそれはあなた自身が極めて一般的な人間であって、大多数の人間と同じ行動をしているからだ、と。

 

皆と同じ行動をするから、皆が並ぶレジに行ってしまう。それだけである、らしい。

 

 

そういえば「暇な店だったのに、私が来たら何故か混みだすのよね。私ってお客さん連れてくるらしいわ」なんて言う人がたまにいますが、

それもたぶんその人が極めて一般的な行動をする人で、その人が飲みに行く日にちや時間に大多数の一般的な人も飲みに出ているだけなのでしょう。

 

 

 

え、ペダルバルですか?

 

極めて一般的な人も来ないので、こんな長文のブログを書けるくらい暇です。

 

 

私は異端児よ!

 

そう思って譲らない方、お待ちしております。

 

 

 

お、うまく締めれた。

 

 

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